夜のクラゲは泳げない

SPECIAL

アフレコアフターインタビュー #10
山ノ内花音・高橋李依 & 高梨・キム・アヌーク・めい・島袋美由利

演じられたキャラクターの変化は?

高橋李依(以下:高橋):今回はめいに大きく動かしてもらったなと感じましたね。変わるきっかけをもらったので、ここからどんどん変化していく姿を見てもらいたいです。まだまだここから変わっていきますので。

島袋美由利(以下:島袋):めいは今までのたくさんのきっかけを重ねて、ののたんへの愛が爆発した回でした。今まで機会がなかっただけで、はじめて出会った時からこつこつと愛を積み重ねてきたんだなと感じましたね。助けてもらった分、自分もののたんのために動きたいっていう気持ちが溢れ出したみたいな。ちゃんとお友達になって、一緒に作品を作る仲間っていうのが、めいの中でちゃんと受け入れられたのかな、とも思いますね。

高橋:めいが家に来てくれた時に推しではなくて、友達として来てくれたというのが凄く印象的でしたね。

気になるキャラクターや設定は?

島袋:メロちゃんとははじめて話すことになりました。話してみると、メロちゃんもどこか現代的な危うさを持っているなと感じましたね。承認欲求の行き所とか、大事な人に認められたいからこその100%健全じゃない愛の向け方みたいなのがあって、それが心配になりつつも、いじらしい姿に頑張れと思わされました。いくらファンに認められてもどこか満たされない部分があって、それが見ろバカ(※1)の方にいっちゃったのかなと思うと、みんな人間で偶像ってどこにもないんだなと。そこに親近感を覚えたりしました。

高橋:私は花音としてになってしまうんですけど、この展開の中だとまひるとお母さんが気になってしまいますね。花音自身がどういう風に向き合えば自分らしくあれるのかというのが、あの二人にあると思うので。

※1 見ろバカ 作中でメロが運用している裏アカウント。

収録はいかがでしたか?

高橋:今の花音は抱えてる感情のやり場がわからなくて、優しくされても自分から扉を閉じてしまってるような感じだったんです。その扉を今回の話を通して、みんなに開けてもらえたなと感じました。

島袋:残念ながら、花音ちゃんとのシーンを一緒に収録することができなかったんですけど、そこで私が抱いた不安がめいの心情に重なったんじゃないかなと思います。いなかったからこそ、リアルな焦りが表現できたかもしれません。

高橋:確かに私も音声を聞いて、投げかけてくれているように感じましたね。それが凄く心地良い距離感になっていて……

島袋:台詞が返ってこないのもあって、届けー! と強く気持ちを込めていました。

注目して欲しいシーンは?

高橋:花音が「親子って似るんだね」と言うシーンですね。悲しい笑いなんですけど、悲しさを声に乗せずに明るく言ったあと、「JELEEは解散するしかないと思う」と続けて、完全に扉を閉じてしまうんです。はじめてこの台詞を読んだ時に凄く悲しい台詞だな、と強く感じました。
あと印象的といったら、やっぱりめいの歌ですね。めちゃくちゃ刺さりました……

島袋:ありがとうございます……! めいの歌はこういう方向性で取りましょうってディレクションを受けたにも関わらず、自分で想いが溢れすぎちゃって、何テイクか取らせていただきました。台詞とのバランスもあるんですけど、ここは理性的だけどこっちは爆発力が必要……みたいな感じで難しかったです。

高橋:すっごく難しいよね。

島袋:でも、お芝居って難しいけど楽しいと改めて感じることができました(笑)。

高橋:めいは作曲者なのもあって、泣きながらだけど拍は合ってて音階だけが違うっていうのがすごく丁寧で説得力を感じました。まさに木村ちゃんの歌だと思いましたね。

島袋:何回も何回も聞いて収録に臨んだので、自然に染み込んでいたのかもしれません。そう思っていただけたのなら嬉しいです!

島袋:あとめいのシーンだとメロちゃんの呼び方ですね。他の人にはだいたい「さん」付けなのにメロちゃんと「ちゃん」付けなので、めいの強火オタクな感じを再確認できました(笑)。

高橋:最推しじゃなくても嬉しいんでしょうね(笑)。

島袋:ファンというより、個人的にはサンドーの人たちはののたんをより輝かせてくれる人たちだと思っています。ののたんを輝かせてありがとう! という感じで感謝の気持ちですね(笑)。

終盤に向けて、アフレコの雰囲気はいかがでしたか?

高橋:花音にとって辛い話が続いていることもあって、どこか緊張した空気はありましたね。

島袋:そうですね。今回は、みんな揃わずに収録したりもしたので……でも、みんなで揃っても序盤よりはお元気がなかった感じがありました。

高橋:お元気(笑)。

島袋:やっぱり高橋さんがきっかけをくれてから話し始めることが多いので、それがないだけでも結構お元気のない感じがしていましたね(笑)。やっぱり4人揃ってJELEEなんだなぁと思いました。

BACK